以前持株会のメリット・デメリットとお得な運用方法についてこちらの記事で紹介しました。
持株会のメリット・デメリットとお得な運用方法を紹介
記事の中でも紹介している通り、持株会の運用における最大のメリットは「奨励金分が上乗せ購入される」ということです!毎月の拠出額に対して一定額を安定して上乗せしてくれることで比較的安心して投資を継続することが出来ます。
一方、投資において時間を味方にすることで「複利のパワー」を最大化することが出来るというのは有名な話ですが持株会における奨励金も複利に該当するのでしょうか?
今回はそんな疑問に答えていきたいと思います!
- 持株会への加入を検討している
- 持株会を利用していて効率的な利用法を知りたい
- 持株会を複利運用する方法を知りたい
持株会の奨励金は単利?複利?
持株会では多くの企業で奨励金(5%~10%)を出すことで「社員の資産形成に役立てる福利厚生的側面」と「社員が積極的に持株会に入ることで会社の安定した大株主を得る」というwinwinな関係で成立しています。
奨励金があるから長期投資していいと思っていませんか?
えっ?何がいけないのさ!!
長期投資すれば成績が安定するって言ってたじゃないか!
長期投資の前提は複利のパワーを利用することだよね。今日は持株会における奨励金が単利か?複利か?というところも踏まえて紹介するね!
このフリは確実に単利じゃないか!ちゃんと責任とって複利にしてくれるんだろうな!あぁん!?
もちろん複利運用する条件も説明するね!
さすがパパ!大好き!←
という訳で今回は単利と複利の違いを明確に理解して、どうすれば持株会で複利運用することが出来るか紹介したいと思います!
単利と複利の違いとは?
【単利】
元本部分に対してのみ利息がつくこと。
利息を元本には組み入れないので、利息がかかる元本部分は当初の金額から増えることは無いよ!
【複利】
投資で得られた利息を元本に組み入れたものに対して利息がつくこと。
配当金が出るたびに元本が増えていくから、時間が経つにつれて大きな差が開くね!
どれくらい差が出るのか数字で示してよ!
分かりやすいグラフを使って説明するね!
元本100万円を年利5%の利回りで運用した場合の「単利」と「複利」の違いを見てみます。(※税金は考慮していません。)
単利の場合
元本100万円に対して利息は1年後5万円です。翌年も元本は100万円なので、利息は5万円ずつ増えていきます。利息は5万円から増えることはありません。
複利の場合
1年後にもらえる利息は5万円です。しかし、2年目は元本の100万円と利息の5万円を合算した金額に5%の利息が付くので、得られる利子は5万2,500円です。以後、着実に差が広がり続けます。
そこで、30年間運用した場合はこのようになります。
複利最高!複利は人類最大の発明だね!
えっ?アインシュタインの生まれ変わり?笑
複利のパワーをいかに活かすことが出来るかで資産形成の速度は変わる!
奨励金だけでは単利のまま
単利と複利の違いについて理解できたところで、本題に戻って持株会の奨励金は「単利」になるのか「複利」になるのか確認していきましょう!
奨励金は毎月の拠出金に対してのみ出されるものです。毎月拠出して持株会での運用資産が大きくなっても奨励金は増えません。右肩上がりに株価が上昇していかない限り長期運用をした場合、結果として年利は下がり続けることになります。
複利にならないなら原則から外れてるじゃん!
まぁ、落ち着いて。複利に出来る持株会の条件があるから次の項目で説明するね!
配当金再投資で複利になる
持株会がある企業によっては中間・期末などに配当金を出している企業もありますが、持株会では配当金は再投資され当月の株式購入に充てられます。
配当金が再投資されるということは株数に応じて受け取る配当金の額も大きくなります。そしてそれらが購入代金へと充てられる場合それらは「複利のパワー」を発揮することになります。
奨励金自体は単利。配当金を出す企業の持株会は複利になる。
持株会で複利運用する方法
奨励金があり、かつ配当金を出している企業の場合は「複利のパワー」を使うことが出来る可能性が高いので、持株会への加入を検討する余地があります!
一方で下記の記事でも紹介しましたが、持株会を長期運用先として選ぶことは給与と資産が会社に依存している状態になるため、投資の原則に背いていることになります。
持株会のメリット・デメリットとお得な運用方法を紹介
持株会での運用はあくまでも中間・期末どちらかの配当金を受け取った、短・中期(1年単位)での運用とし、単元化以降は「引出・売却」することで安定した複利運用が可能となる別の投資先(全世界株式インデックスや全米株式インデックス等)へと変更するのがオススメです!
(※自社株はインサイダー取引の観点から1年中取引が可能なわけではありません。決算の前後では売買規制が行われるため、売買可能なタイミングは必ず確認するようにしましょう。)
持株会から単元化された株式を引出し・移管する方法はこちらから
まとめ:持株会で確実に複利運用をするなら配当金が必要
持株会での奨励金はあくまでも単利での運用となるので、複利運用とするためには配当金が必要となります。(※配当金が出なくても右肩上がりに株価が上がっていく場合はこの限りではない)
「配当金再投資による複利のパワー」と「奨励金による単利」を組み合わせることで比較的安定して資産形成をすることが可能になりますが、自社株を資産として大きくし過ぎるのは給与と資産が会社へ依存するという点で望ましいことではありません。
「配当金再投資による複利のパワー」と「奨励金による単利」 を利用した、短・中期(1年程度)の投資を目安に投資信託(全世界株式・全米株式)などへと資産を移していくのが良いと考えます
それら全世界株式や全米株式に投資するのに最適な証券会社は筆者も口座を開設している
のネット証券がオススメです。
これら2つの証券会社は格安の手数料で上記のような投資信託を簡単に購入することが可能です。
資産形成の柱として先ずは投資信託で育てていきましょう!
その他にも今日紹介した持株会のような個別株にも挑戦したい!という人には
1株(少額)から投資可能な「LINE証券」や「SBIネオモバイル証券」がオススメです。
どちらも日本株を1株から購入することが出来、サラリーマンや学生でもお小遣いで投資することが可能になります。そしてどちらも証券会社も口座開設や維持にはほとんどお金がかかりません。
投資の経験値を少しずつでも増やしたいと考えている人は先ずは口座開設してみましょう!
これらの投資と合わせ社員持株会を利用してみよう!と考えている人に、持株会をどのように利用すれば複利運用することが可能か紹介しました。
自身の資産形成においてサラリーマンである以上、会社を一つのツールとして可能な限り利用することは有効な資産形成の手段だと考えます。
今回紹介した内容が少しでも皆さんの参考になれば幸いです!
最後までお読みいただきありがとうございました♪
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