毎年3月~5月になると、残業代を減らした方が社会保険料が安くなるから、少しでも残業時間を減らした方が良いと思っている人は多いのではないでしょうか?
でも実際にどれくらい減らせばいいのか?本当に意味はあるのか?を確認して行動している人は少ないのではないでしょうか。今日は実際にシミュレーションをして、残業を減らすことの効果のほどを確認していきたいと思います!
社会保険料とは?
そもそも社会保険料と聞いて皆さんがイメージするのは健康保険料・厚生年金保険料などの給与から天引きされている項目ではないでしょうか?
下記、HR NOTE 人事業務に役立つ情報メディアでは「広義の社会保険料」と「狭義の社会保険料」として説明されていて非常にわかりやすいので、こちらを参考にしてみてください!
参考:HR NOTE 人事業務に役立つ情報メディアより
健康保険料とは?
給与明細を見ると健康保険料として結構な金額が引かれているけど一体何に使われているんだろう?と思いませんか。
普段、病気や怪我などで病院に行ったときに保険適応で3割負担です。って、言われたときの、その3割負担が健康保険料を支払っているから受けられる保障になります。日本は社会保障が手厚いので、国民全体が平等に保障が受けられます。
民間保険と違い、払い込む金額によってサービスの質が変わるわけではありません。
なので、可能であれば支払額を抑えたい部分であるともいえます。
厚生年金保険料とは?
こちらも給与明細でさらに大きな額が引かれていて、何だろう?って思いますよね。
これは将来貰える年金の原資になっているものです。基本的には給与や賞与に対してかかるもので、一定の料率をかけたものを会社と個人の労使折半により半額分を毎月の給与や賞与から控除されています。
健康保険料と違い、厚生年金保険料に関しては、一概に支払額を抑えれば良いというものではありません。
残業時間が与える影響は?
よく言われる3カ月分は残業時間を減らすと社会保険料が減り、節税的効果があるというのは本当でしょうか?実際に検証して見ていきましょう!
社会保険料をシミュレーションしてみよう
社会保険料は下記のサイトでおおよその金額がシミュレーションできるので、早速皆さん試してみてください。
引用:保険の疑問をしっかり解決
シミュレーションして検証してみた
例)給与:30万~40万でシミュレーションしてみると、
報酬 (給料) | 標準報酬月額 (健康保険) | 標準報酬月額 (厚生年金) | 健康 保険料 | 厚生年金 保険料 | 雇用 保険 | 社会保険 合計 |
30万 | 22等級 | 18等級 | 14,940 | 26,742 | 1,500 | 43,182 |
32万 | 23等級 | 19等級 | 15,936 | 28,524 | 1,600 | 46,060 |
34万 | 24等級 | 20等級 | 16,932 | 30,307 | 1,700 | 48,939 |
36万 | 25等級 | 21等級 | 17,928 | 32,090 | 1,800 | 51,818 |
38万 | 26等級 | 22等級 | 18,924 | 33,873 | 1,900 | 54,697 |
40万 | 27等級 | 23等級 | 20,418 | 36,547 | 2,000 | 58,965 |
シミュレーションから分かること
シミュレーションから読み取れることをまとめると下記の通りです。
- 給料:2万区切りで標準報酬月額(健康保険・厚生年金)の等級が1つずつ上がっていく
- 健康保険料は約1,000円ずつ上がっていく
- 厚生年金保険料は約1,800~2,700円の範囲で上がっていく
- 報酬が大きくなるにつれて上がり幅が大きくなる
どれぐらいお得になるか
ここでどれくらいお得なのか実際に計算してみましょう。
【2年目】
給料:32万×9カ月+30万×3カ月=378万
社会保険料:4.3万×12カ月=51.6万
→2年目の収入:378万―51.6万=326.4万
【3年目】
給料:32万×12カ月=384万
社会保険料:4.3万×12カ月=51.6万
→3年目の収入:384万―51.6万=332.4万
→2・3年目の合計:658.8万
【2年目】
給料:32万×12カ月=384万
社会保険料:4.3万×12カ月=51.6万
→2年目の収入:384万―51.6万=332.4万
【3年目】
給料:32万×12カ月=384万
社会保険料:4.6万×12カ月=55.2万
→3年目の収入:384万―51.6万=328.8万
→2・3年目の合計:661.2万
(二人の給料の差は?)661.2万-658.8万=2.4万。。。
えっ?もしかして私損してない・・・?←
実際にシミュレーションで比較して僕も分かったのですが、実は年収によっては残業を減らすことで社会保険料も減りますが、それによる残業代の減少の方が大きくなることもあります。
一方で、給料だけで行くと2.4万円少ないですが、時間にするとおそらく毎月10時間弱の差があるので、3カ月で30時間程度の自分時間が生まれることになります。(※残業時の時給による)
この時間をどうとらえるかによって、自分は残業を減らすべきかどうかの答えが出ると思います。
ちなみに、僕の考えは残業時間は減らせるなら減らしたほうが良い!です。
仕事にコミットすることはサラリーマンとして働いている以上、そのルールの中でいかに勝負するかが大事だと考えるからです。ですが、必要以上にコミットする必要もないと考えます。
まとめ
3月~5月は残業を減らした方がいいと言われるけど、理由がイマイチ理解できていなかった方に向けて、実際にシミュレーションで比較してみましたがどう感じたでしょうか?
残業時間を減らすことで、給料も減るため額面的には金額が減る可能性もあるということが理解いただけたかと思います。
一方で、少し給料が減るのが嫌で残業時間を減らさないという考え方は、仕事をする上で全く生産的ではありません。今後、働き方改革で残業時間も規制される一方で副業が許可される企業も増えてくると思います。
減らした残業時間は新たに自分磨きの時間として、何かに取り組むことで1年を通して残業時間が減り、結果として大きな成果となって自分に帰ってくるかもしれません。
些細なことの積み重ねから目を逸らさず、自分の納得する道を進んで行ってください。
残業時間を減らしたいと思っている人の参考になる「仕事のパフォーマンスを上げる方法」はこちらから
最後までお読みいただきありがとうございました♪
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コメント
社会保険料、、、
抑えたいんですけどねー。
3月4月5月って、年度末・年度初・GWと、イベント多すぎません?笑
残業しすぎてまう、、、、
こはるパパさんいつもありがとうございます!
そうなんですよね、、、間違いなく国が税金集めやすい月を選んでますよね、、、笑
強制的にマインドセット変えていくしかないですね!
残業時間の考え方、全くもって同意です!
一時期ズルズル残業していた時期がありましたが、残業減らした今と比べてアウトプットはあまり変わっていないような気がしています(笑)。
定時までに終わらすぞ!と意気込んだ上でどうすれば良いか考え続けていると、生産性が改善した気がしますね〜。
是非、日本の社会で共有したい考え方ですね!
きはちさんコメントありがとうございます!
一度はずるずる残業も経験しますよね。笑
時間をかけたほうがいい!っていう考えが正しくないということを根本的に社会で共有しないと、
上辺だけの働き方改革では全く何も変わらずどこかにしわ寄せが行くのが見えていますね、、、